アイルランド紙アイリッシュ・インディペンデントによると、この事件が起きたのは2010年12月22日の午前3時ごろのこと。同国西部ゴールウェイの76歳男性宅で火災警報装置が鳴り響き、これに近所の人が気付いた。この住民が外へ出ると、男性宅からは黒い煙が出ていたため、男性の家のドアを叩いたものの応答はなし。その後、別の隣家へも知らせ、警察と消防がすぐに駆けつけたとされている。
男性宅に入ると、警察や消防は「(男性が)小さな居間で、暖炉に頭を向けて仰向けになった」(アイルランド紙アイリッシュ・ヘラルドより)状態で倒れているのを発見。その体は激しく燃えており、間もなく死亡が確認された。しかし、現場の状況を捜査していくにつれ、関係者の間に1つの大きな疑問が浮かんでくる。それは、「男性はなぜ燃えてしまったのか」という点だった。
家の中で男性以外に火が付いた形跡が残っていたのは、彼が横たわっていた場所の床と天井部分だけ。この点から、火は男性自身だけに付いたと推測されたのだが、それならば男性は「なぜ燃えたのか」が大きな謎だった。まず、関係者は最も有力と考えられた暖炉を調べたが、徹底した調査の結果「暖炉の火が男性の死に繋がる火災の原因にはなっていない」(アイリッシュ・インディペンデント紙より)と判明。そこで、別の線から男性に付いた火の元を調べていったという。
ところが、家の中には男性に火を付けるような原因となる物体は皆無。さらに、男性に火を付けた人物がいないか、事件前後の時間に男性の家に誰か来なかったかを調べたそうだが、そうした形跡も証拠も見つからなかった。また、男性が高血圧と糖尿病を患っていたことから、病理学者による死因の分析も行われたが「それらによる心臓麻痺などの死ではない」と結論づけられ、これでますます男性に火が付いた原因究明が重要となった。
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